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素敵な選TAXI・枝分のクルマ・クラウンが渋い!歴代モデルも紹介

2014年にシリーズが放送された『素敵な線TAXI』

人生において、人は様々な選択をしていきます。その選択がいいのか悪いのかは最終的にはわからないのですが、誰しもやり直したいと思っていることのひとつやふたつはあるものですよね。

『素敵な選TAXI』では、竹野内豊さん演じる「枝分(えだわかれ)」が、運転するタクシーで、乗客が望む過去まで連れて行ってくれるというお話です。そこでやり直した結果人生がどう変わるのか?

バカリズムさんが脚本を担当した面白い作品です!

 

このドラマでタイムマシンとして登場し、竹野内豊さんが運転しているクラシックカーは、トヨタのクラウンです。

正確には、4代目のクラウンで、愛称は「クジラクラウン」です。

 

では、このクラウンについての詳細と、歴史が深く今でも人気が高いクラウンの歴代モデルについて紹介していきます。

 

Contents

枝分のタイムマシン・クジラクラウン

1971年〜1974年に販売された4代目クラウン。丸みを帯びたスタイルで愛称は「クジラ」です。

Wikipediaより引用

「いつかはクラウン」とのキャッチコピー(7代目の時)がつけられるとおり、発売当初から高級車としての地位を担ってきましたが、この4代目クラウンは、ボディ形状によるエンジンルームへの通気がわるいためオーバーヒートが続発したことや、見切りが悪く取り回しがよくなかったことなどから、評判はよくなかったようです。

デザインを重視したことで機能性が損なわれてしまったことがひとつの原因です。

しかも、高級車の位置付けでしたから、斬新なデザインは法人から敬遠されてしまいました。

その結果、ライバル車である日産のセドリック/グロリアに販売台数で逆転されてしまいました。以下の写真は同時期に発売された日産のセドリックです。

Wikipediaより引用

 

以上のことから、「クラウン史上唯一にして最大の失敗作」との紹介を受けてしまいますが、斬新な見た目がクラシックカーとしても人気が高いのも事実。

 

中古車を調べると、価格が「応談」のものもちらほらありますが、状態の良さそうなものだと150万円前後で売られています。

オーバーヒートを起こしやすいなどの特性があるので、クラシックカーあるあるの購入後の維持費が高いというやつにあてはまりそうですが、街でこのクルマに乗っていると目立つことは間違いありませんね。

デザイン重視のクジラクラウン!

 

余談ですが、素敵な選TAXIで出てくるクジラクラウンには、映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」のタイムマシン「デロリアン」に搭載されているもののような、装置がついています。

やっぱりタイムマシンといえば、デロリアンをイメージする方は多いでしょう。

 

では、歴代クラウンを紹介していきます。

歴代モデルを紹介

クラウンは、長い間日本の高級車として君臨してきました。

その始まりは、1955年です。

初代クラウン(1955〜1962)

初代クラウンの特徴は、後部座席の乗りやすさを重視した観音開きであること。高級車としての装備も充実したデラックスは、真空管式のカーラジオやヒーターが搭載されていたそうです。

Wikipediaより引用

 

2代目クラウン(1962〜1967年)

当時のアメリカ車の影響を強く受けた2代目クラウンは、初代クラウンよりも大きな車体になりました。

トヨタクラウンの代名詞ともいえる王冠のデザインは、2代目から11代目まで変わらずに使われました。

Wikipediaより引用

 

 

3代目クラウン(1967-1971年)

日本の美をテーマとして作られた3代目のクラウンは、2代目よりも低く、長くなりました。車高が低くすることで安定性が増すと共に、遮音材を多用することでしずかさも増しました。

高級車ながら、価格は抑えめに設定されていて、社用車・公用車というイメージから、自家用車としての利用を促進するための広告が展開されました。

Wikipediaより引用

 

5代目クラウン(1974〜1979)

失敗作と言われた斬新なデザインの4代目(クジラクラウン)からデザインを変え、直線基調になりました。重厚感がまし、法人需要でも使いやすいデザインに変わっています。

Wikipediaより引用

 

6代目クラウン(1979〜1983)

直線的で、昭和後半のセダンという感じが色濃い6代目クラウン。キャッチコピーは「クラウンは人を語る」ということで、スタイリッシュな大人のセダンというかんじでしょうか。

かなり威圧感のある顔から「鬼クラ」との相性も。クジラクラウンとは対照的ですね。

Wikipediaより引用

 

7代目クラウン(1983〜1987年)

曲線も取り入れたデザインになりますが、直線的な印象はそのままです。ついに「いつかはクラウン」というキャッチコピーが登場します。

このモデルでは、スポーティーなグレードであるアスリートも登場しました。

Wikipediaより引用

 

8代目クラウン(1987-1999年)

我が家は祖父がスズキの軽四に乗っていたので縁がなかったですが、友達のお父さんが乗っていて強烈に印象に残っているのが、この8代目のクラウン。

私の中ではクラウン=このクルマという感じです。

販売期間が12年と歴代でも最長のモデルですし、人気が高いモデルです。

Wikipediaより引用

 

9代目クラウン(1991〜1995年)

このモデルから根本的なクルマのサイズが大きくなりました。上級モデルとして「クラウンマジェスタ」も発売されました。

実は9代目クラウンもデザインの観点から「4代目以来の失敗作」とも言われています。

Wikipediaより引用

 

10代目クラウン(1995〜2001年)

デザインは大きく変わっている感じはしませんが、運動性能はかなり上がったモデルです。先代のモデルから100kg以上の軽量化が図られました。

また、モデルチェンジの時に、クラウン初の四輪駆動を取り入れたり、自光式メーターを採用したりと、初の試みも多いモデルでした。

Wikipediaより引用

 

11代目クラウン(1999年〜2007年)

パトカーにもたくさん採用されたこの11代目のクラウン。

ヘッドライトの形状も特徴的になり、ツートンカラーがよく似合いますね。

Wikipediaより引用

 

12代目クラウン(2003〜2008年)

12代目は「ZERO CROWN」というキャッチコピーで、有名な「いつかはクラウン」のキャッチコピーで表されるようなゴールとしてのクルマ(保守的なイメージ)ではなく、全てを刷新して、ゼロから作り上げた新しいイメージを打ち出しています。

デザインも結構変わった感じがしますね。

Wikipediaより引用

 

13代目クラウン(2008〜2012年)

ZERO CROWNとして刷新された12代目のデザインを色濃く残した形の13代目。ハイブリッドモデルもラインナップされます。

性能面でもスポーティーさを高めていますが、ハイブリッドモデルで環境面にも十分に配慮しています。

 

Wikipediaより引用

 

14代目クラウン(2012〜2018年)

キャッチコピーは「CROWN Re BORN」です。前面のデザインが大きく変わり、大きいエンブレムの下に大きなグリルが採用されています。

スポーツモデルである「アスリート」は、グリルが稲妻のようなデザインになり、他のモデルとの違いが打ち出されています。

若草色やピンクなど印象的なボディーカラーも設定され、CMもかなりインパクトがありました。

Wikipediaより引用

 

 

15代目クラウン(2018年〜)

ついに現行モデルです。

通常のクラウンのユーザーは50〜60代でしたが、20〜30代にも訴求するために、デザインもよりスタイリッシュになり、運動性能も高まりました。

Wikipediaより引用

 

 

まとめ

今回は、ドラマ「素敵な選TAXI」で登場するクルマ「トヨタ・クラウン」とその歴代モデルについて紹介しました。

今は、高級車ブランドとしてレクサスがあるので、レクサスと比較するとクラウンは高級車というイメージは薄れているかもしれません。

しかし、それでも憧れのクルマという印象をもつ方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

 

ドラマで登場する「クジラ・クラウン」は個性溢れる見た目から、今見るととても魅力的に写る一方で、当時としては「クラウン史上唯一の失敗作」とも言われているとは意外ですね。

そういう評価を受けてきたクルマだからこそ、味があるとも言えますね。

タイムマシンとして採用されることで、現代で蘇った感じもします。

 

ドラマは2014年のものですが、ひとつひとつのストーリーが面白く、そしてつながっていく感じがとても魅力的です。

ドラマの方も見逃せません(再放送なのでご存知の方もおおいでしょうけど)。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

2020-04-14