人物の話

内閣府政務官の仕事内容とは?今井絵理子議員の担当・役割を調査

2019年9月11日に発足した内閣の人事が9月13日に公表されました.

この人事で最も話題になったのは,元SPEEDの今井絵理子参院議員が内閣府政務官に抜擢されたことですね.

2016年の初当選から1期目の政務官起用は異例のSPEED出世と話題になっていますが,そもそも内閣府政務官というのは何をするお仕事なのかを調べました.

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内閣府政務官とは?

政務官は,大臣が担当する仕事を一部分担・補佐して,大臣を助けるお仕事をします.

国家行政組織法という法律で,政務官という役職は「その省の長である大臣を助け,特定の政策及び企画に参画し,政務を処理する」 と規定されていますので,右腕的な存在ですね.

「政務」とは,政治家の政治活動全般(選挙とか選挙区の訪問とか政策の立案とか)を表します.

内閣府は,法律を作ったり,道路などの生活基盤を整えるなどの政策を実行するところです.縁の下の力持ち的な存在で,黒子役にあたります.専門的な知識は当然必要ですが,全体のバランスを調整する必要があるので,調整力がものをいう組織ですね.

なので,内閣府政務官は,大臣を助ける仕事ではあるのですが,他の政務官よりも広く深い知識と全体を俯瞰する能力が必要になります.難しい役職です.

 

内閣府の行なっている政策は以下の通り.

内閣府HPより

本当に多岐にわたっています.

 

閣僚名簿を見ていくと,内閣府のそれぞれの政策に対して特命担当大臣というものが任命されています.内閣府の特命担当大臣は他の大臣との兼務です.

例えば,環境大臣として入閣している小泉進次郎議員は,原子力防災についての内閣府特命担当大臣を兼務されています.

大臣自身は主たる担当省庁の大臣としての職責を全うするとともに,内閣府の政策を担当することになるので,大臣が全てを旗振りをすることは現実的ではありません

そこで,大臣を補佐して議論・立案・調整をこなす中心となってくるのが副大臣や政務官の仕事です.会社でも,小さい単位でいえば,部長の仕事を課長が補佐するという構図がありますが,それと同じです.

最終的な判断は大臣を中心に行われますが,そこに至るまでの議論や最終案の作成などの実質的な仕事は,副大臣と政務官が実施することになるので,極論でいえばこの議論が充実していればいいということになります.要職ですね.

もちろん,内閣府の職員のみなさんの働きがあってこそですが,権力が発生するところでの議論の方向性が明確でなければ,何度も修正が必要になり時間がかかってしまいますので,政務官の働き(決断や方向性の議論)はこれからの私たちの生活に直結してきます.やはり要職ですね.

なお,内閣府には,3人の副大臣と3人の政務官がいます.他の省庁(外務省とか財務省とか)は1〜2人が基本なので,内閣府は多岐にわたる政策活動を実施する必要があるために担当人数が多いということです.

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今井絵理子議員の担当は?

今井絵理子議員は,内閣府の中でも女性活躍・IT・防災を担当すると報道されています.

女性活躍では橋本聖子議員と.IT関連では竹本直一議員と,防災関連では武田良太議員と一緒に仕事を進めることになりそうですね.

女性活躍の点では,第一線で活躍してきた経験が生きる可能性がありますが,ITとか防災についての知識は未知数です.

今井絵理子議員の経験を生かすのであれば,問題や子育て,共生社会の実現についての方が合っているようにも思いますが,それは遠くからイメージだけで見ている人間の勝手なコメントですね.

とにかく,第一線で活躍してきた経験,実際のお母さんとしての経験をひとつの強みにして,多様な意見・考え方を内閣府の中の議論にもたらすことで,少しでも内容の濃い議論をしてもらえたらと思います.

折角抜擢された要職ですからね.

 

ただし,世間の反応で言えば,不安・批判の声があるもの事実.大きくは,政治家としての実力や知識について,過去話題になった不倫騒動についてが発端ですね.

 

 

あまり歓迎された人事とは言い難いですね.

ここ10年くらいの選挙では,タレント議員が知名度を武器に戦っている姿をよく目にしますね.実際に政治について勉強していることは当然だと思いますが,知名度がある分注目されやすいため,タレント議員さんは普通の議員さんよりも,批判の目にさらされやすいです.

ここから,より批判の的になりやすいところに至った今井絵理子議員なので,これからかなりしんどいだろうと想像しますが,適材適所だという菅官房長官の言葉を証明するような働きを見せて,国民の期待をいい意味で裏切って欲しいです.

まとめ

今井絵理子議員が,内閣府政務官という「大臣を助ける」要職に抜擢されました.

世間の声は厳しいものが多いですし,実際何ができるのかということは問われてしまっても仕方がないと思います.

「女性入閣を増やしたかったから」とか「人気・知名度を重視した」とか言われるのは当然として,それを覆すだけの努力を見せてほしいところです.

2019-09-14