私は、子供のころから巻き爪を患っています。
私の場合は、足の親指の両側に爪が突き刺さった状態になっている陥入爪(かんにゅうそう)でしたので、今回は巻き爪の中でも陥入爪について情報提供します。
<症状>
右足の親指の左側の巻き爪(陥入爪)が悪化して、炎症を起こした状態。親指の左側が腫れ、硬い肉芽ができ、蓋のように覆っている。
<診断>
妻や子供が行きつけの皮膚科を受診したところ、先生の診察開始1秒で、「ひどいですね。手術しましょう」との言葉を受けました。
<手術>
今回の手術はフェノール法というやり方(後述)。手術の説明を受けて同意書を書き(2分ほど)、足の親指に麻酔を注射してから、ものの10分で手術終了しました。
終了後は、気をつけて帰ってくださいねーで終わりました。かなりあっけない。
<費用>
保険適応で、5,000円程度。あと、術後の感染予防用に抗生物質と、術後なので痛み止めをもらう。多少違和感や弱い痛みはありましたが、痛み止めを飲むほどでもなく、その後も特に問題なく過ごしています。
<術後の処置>
術後の経過観察のために受診したところ、「痛みがなければ問題ない」ということで、現状維持ということになりました。そのままほっとけば、傷口も塞がってくるようで、気長に待ちます。
では、詳細に説明していきます。
Contents
巻き爪(陥入爪)診療科と手術までの診察
巻き爪(陥入爪)は、主に足の親指の両サイドに爪が陥没して炎症を起こした状態のことです。爪が食いこんでいるので、親指をぶつけたり、足を踏まれたり、圧迫したりすると結構痛いです。しかも、私の場合は、硬い肉芽ができていたので、靴下に引っかかったりすることがあったため、そういう場合にも結構痛かったです。
ズボラな性格と、過去何度か病院にかかっては再発を繰り返していたので諦め状態というのもありましたから、私は積極的に治療をしようとは考えていませんでした。
しかし、家族の勧めもあり、意を決して家族でお世話になっている「皮膚科」の先生に見てもらうことにしました。少し詳細に言うと、この病院は、皮膚科と形成外科の両方を見てくれるクリニックです。土曜日の夕方も診察をしてくれるので、通いやすくてありがたい場所ですし、何より先生の診察が端的で、さっと判断してくれるのでとても好感がもてます。
初診の時の診察は、1分ほどで終了しました。
先生:「巻き爪ですね〜。とりあえずみましょうか?」
先生:「あ〜、ひどいですね〜。これは手術ですね。」
先生:「こんだけひどい状態ならさっと手術した方がいいですよ」
私:「手術までに何か消毒したりした方がいいですか?」
先生:「手術するのなら、結局同じなので放っておいていいですよ」
以上。
手術日の話にもなったのですが、スケジュール確認して、後で電話するということにして、その日は終わりました。
あっけない。
麻酔の注射(局所麻酔)は何度か経験していて、それが結構嫌だったので、手術を避けてきたところでしたが、あまりにあっさりと言われたので、なんとなく勢いで、「よろしくお願いします」と手術自体は即決しました。
ちなみに先生いわく、もっとなり始めの状態だと、爪のケアをしっかりすれば自然に治る場合もあるとのことでした。
確かに、私自身の経験でも、鳴り始めたり、ちょっとひどいなっていうレベルであれば、刺さった爪(先っちょの方)を抜くように爪を切っておけば、よくなった経験があります(ただ、これはよくない方法なので真似しないでください)。
騙し騙しやってましたが、ズボラな性格が災いしてしまいました。
もし、巻き爪になりかけの方がいたら、早めに皮膚科に行くことをお勧めします(あたりまえ)。
手術方法と手術日の状況
巻き爪の治療法は種々あるようですが、今回私はフェノール法というやり方の手術を受けました。
巻き爪(陥入爪)の原因は、皮膚の中に変な伸び方をした爪が突き刺さり、そのせいで皮膚が炎症を起こして膨れ上がった状態になることです。爪が突き刺さっているので、ものが当たったり、足を踏まれたりといった物理的な刺激でかなり痛みを感じます。
この突き刺さった爪を抜き取り、爪の根元部分にあたる爪母(そうぼ)を取り除き、変な方向に生えないようにフェノールという薬品で処理するのがフェノール法です。
手術日の経過をお伝えすると、
①診察室で手術の説明と同意書へのサイン(2分程度)
②処置室にて、足の親指の付け根(左右)に麻酔を打つ。
③あとはなすがまま(見てない)ですが、説明によると、刺さっている爪の根元を抜き、フェノールという薬品を塗って爪を変性させることで、変な方向に爪が生えないようにするとのことでした。
④肉芽になっているところから出血があったので、ガーゼとテープで患部を覆って手術終了。
以上です。ちなみに、図解すると以下のような感じです。
市川Rio皮膚科HPより引用
手術時間は麻酔開始から10分程度。
手術後には、注意点の紙を渡されるとともに、感染予防の抗生物質と痛み止めを出す旨を説明されたあとは、待合に行き、すぐに会計を支払い、家に帰りました。
今回の手術のお会計は4,660円(3割負担)でした。
看護師さんに「早いですね〜」というと、「麻酔の効きが早かったですしね〜」とおっしゃってました。
術後は、麻酔しているから親指に違和感がありましたが、普通に生活できましたし、痛み止めをもらいましたが、特に必要になることはありませんでした。
個人差はありますが、麻酔はやっぱり痛いですし、私はあの麻酔の筋肉が締め付けられるような感覚と熱くなる感じが好きではないので、結構手術が嫌でしたが、終わってみるとかなりあっけないので、ひどい状態の方も早めに手術することをお勧めします。
術後の経過
手術を終えた翌日には痛みも特になくなり、しかも治療前にあった、巻き爪がある親指に力を入れたり押さえたりしたときの痛みも特に感じなくなりました。
少し患部から血が出ていた(滲む程度)ので、3日ほど絆創膏を貼っていましたが、それも4日目からはやらなくなりました。
巻き爪のところにできていたカサブタも小さくなってきています。
手術から1週間が経過して受診したところ、先生からは「痛みがなければ経過も順調なのでこのままでいきましょう」と言われ、消毒や軟膏なども不要で放置するように言われました!
先生いわく、「痛みや炎症の原因になっていた突き刺さった爪を取り除いたので、痛みが引いて、炎症も起きなくなっている。今の傷口は大きいから時間はかかるけど、徐々に塞がって普通の状態に戻っていく。かさぶたの部分はそのうち取れるから放置していていい」とのことでした。
患部は乾かした方がいいとのことなので、絆創膏などもむしろ貼らない方がいいとのこと。
どのくらいで治るか期間については具体的には聞きませんでしたが、そのうち治る上にほっといていいなら楽でいいや!と思い、当分そのまま放置します。
「痛みが出たら受診してくれ」とのことだったので、痛みが出なければ順調→痛みがでないことを祈るという状況です。
巻き爪と私(過去の経験)
ここで、少し私と巻き爪(陥入爪)の関係(歴史)について簡単に(興味ない??)。
私が巻き爪になったのは小学生の時でした。
当時、走ったりなんやかんやしててもたまに痛くなるし、友達に足を踏まれるとものすごく痛くて、出血していました。
そのことから、小学4年生の時に巻き爪の手術をすることになりました。
今でも忘れもしない当時の記憶は、手術の件で先生に話しかけられた時に、症状について説明した時のことです。
私:「巻き爪っていうので、足とか踏まれるとすごく痛いんです」
校長:「足踏まれたらワシも痛いわ」
私:「・・・・」
そういうことじゃないんだけど・・・。と子供ながらに思い、こういう大人には絶対になりたくないと思いました。
話がずれましたが、小学生と言うこともあってか、全身麻酔で手術をしました。左足の親指は両側、右足の親指は右側だけを手術したようで、爪の脇には手術痕があります。今思えば、この時手術したところは巻き爪が再発していないので、右足の左側もしてくれといたらよかったのに、と思っています。
その後、爪の切り方がわるい(深爪とかよくしていた)せいもあって、ちょいちょい巻き爪が再発していました。
大学生になって、クリニックの皮膚科にかかったときは、液体窒素(すごく冷たい液体)で皮膚の炎症部分(膨れ上がったところ)を小さくする治療をしました。
液体窒素は、当てるとピリピリと痛む感じです。1〜2週間ごとに通院が必要で、何度も受けるので、ズボラな私にはむかなかったです。
その後、就職前に本格的に治療しようと、今回と同じフェノール法をやりました。
その時も、20分ほどで手術が終わりましたが、結局再発してしまいました。
それからは12年、のらりくらりと寛解と再発を繰り返してきました。
その間は、ひどくなる前に対応できたときは、食いこんでいる爪(先っちょの方)を抜いて対応していました。
しかし、今回は放置期間が長くてひどくなってしまいました。
これを機に、しっかりとケアしきたいものです。
では、巻き爪(陥入爪)にならないようにするための爪のケア、爪切りの注意点について簡単に紹介します。
巻き爪回避のために爪のケア
巻き爪の原因の1つは深爪です。
爪を短く切りすぎたり、爪の角を深く切りすぎていると良くありません。
また、爪が長すぎるのもよくありません。
爪は、角をある程度残す(端を切りすぎない)ようにして、四角く残すイメージで切ります。
また、爪切りはお風呂上がりなどの爪が柔らかくなった時にすると、ひび割れなどのリスクが下がります。
なお、巻き爪になった時に、爪の端を抜くという話をしましたが、これはよくないようです。
一時的には痛みが取れるものの、その後のびた爪の食い込みがひどくなることで、症状を悪化させます。
私の場合もこのせいで今回ひどくなってしまったのかもしれません・・・。
爪を切る時には、コントロールしやすいニッパー型が良いです。一度で切ろうとせずに、数回に分ける方がリスクが少ないです。
また、爪の端はやすりなどで角を取るようにすると、爪切りで切りすぎるのを防ぐことができます。やすりをかける時には一定方向にのみかけるようにします(往復させると二枚爪や割れ爪の原因になります)。
あと、爪切りは1ヶ月に1度程度です。
伸びすぎる場合はこの限りではありませんが、切りすぎる方がよくないので、頻度は高くしない方がいいです。
爪を正しくケアすることで、巻き爪は予防できます!
巻き爪は遺伝する?
実は今回一番気になったのが、巻き爪が子供たちに遺伝するかどうかでした。
自分が痛い思いをするのはまあ仕方ないとして、自分の経験(小学生の時に手術とか)を子供にはなるべくさせたくないと思っていました。
先生に聞いたところ、「爪の切り方は影響はするけど、根本的には爪の形による。遺伝するかというと、奥さん次第ということもあるからなんとも言えないけど、爪の切り方だけならそんなにひどくはならない」とのことでした。
「遺伝するのは爪の形で、それが原因で巻き爪になる可能性が上がる」ということですね。
爪の切り方には注意するとして、なりかけてきたり足が痛いという時にはすぐに病院に連れて行こうと心に決めましたとさ。
まとめ
今回の経験と過去の経緯から、巻き爪の場合は潔く病院に行き言われた通りに治療するのがよいなと改めて感じました。
また、私のように何度も手術に至らないように、爪切りの際にはちょっと注意しましょう。
今回、結構ひどい巻き爪を患った経験から、以下の点をお伝えしたいです。
- 診療科は、皮膚科・形成外科に行く。
- 手術は10分程度で費用は5,000円くらい。
- 麻酔の痛みを乗り切れば、あとはささっと終わる。
- 爪のケアはとにかく切りすぎ注意!
巻き爪の場合は、早めに病院に行けば手術も避けられそうですし、やっぱりお医者さんにかかるのがいいですね。手術も麻酔さえ乗り切ればすぐ終わりますし、1日でも早い方だしんどくなくていいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
2020-03-29