2020年3月2日放送の「月曜から夜ふかし」で街行く人の英語力を調査してみた件が放送されました。
その中でも、普段使っているけど外国では通じない和製英語とその由来についてまとめました。
セロテープ | Scotch tape(スコッチテープ) |
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ホッチキス | Stapler(ステープラー) |
バイキング | Buffet(バフェー) |
(電子)レンジ | Microwave(マイクロウェーブ) |
ノートパソコン | Laptop(ラップトップ) |
ストーブ | Heater(ヒーター) |
コンセント | Outlet(アウトレット) |
他にもたくさんありますが、今回紹介された和製英語は上記のものでした。
知っているものも知らないものもあると思いますが、セロテープやコンセントについては、結構ハードルが高い(知らない率が高い)のではないでしょうか?
では、それぞれの由来について、詳細にみていきます。
Contents
和製英語の由来について
月曜から夜ふかしで紹介された和製英語。元の英語からは想像がつかない上に、脈絡もなさそうな言葉ですので、その由来をまとめていきます。
セロテープ(Scotch tape)
セロテープは、海外で使用されていた「Scotch tape」をもとに、絆創膏を作っていた会社であるニチバンが国内で製品化したものです。製品化したのは1947年です。
製品が完成する直前に、GHQ(連合国軍最高司令官最高司令部:戦後の日本の統治を行なっていた機関:マッカーサー)から、封筒を閉じる目的でScotch Tapeの開発を打診されたところ、(すでに開発中であったことから)1ヶ月で試作品を届け、GHQが驚いたという逸話があるそうです。
セロテープは、支持体であるセロハンの片側に接着剤をつけた商品ですので、その名も「セロハンテープ」。セロテープという呼び方は、ニチバンが売り出した時の商品名です。
番組内では、「セロテープのセロの語源は楽器のチェロ、開発者がチェロ好きだったからその名がついた」との紹介でしたが、セロハンテープを略してセロテープと言う方が、なんだかしっくりくるのは私だけでしょうか?
由来はさておき、封筒を閉じる時はもちろん、工作などを含め何かと便利に使えるセロテープは、70年以上の歴史をもっています(日本国内の話)。
生活必需品ですね。
ホッチキス(Stapler)
ホッチキスは、オフィスの必需品で、資料を束ねて置くときに使っていますよね。紙にコの字型の針を刺しますが、このコの字型の針のことをstapleと呼ぶことから、Staplerとの名称が付いています。
ホッチキスの名称は、1903年に伊藤喜商店(現・イトーキ)がStaplerを輸入したときに、E.H.ホッチキス社の製品「Hotchkiss No.1」だったことに由来します。
このHotchkiss社の社名は、創業者であるジョージ・ホッチキス(George Hotchkiss)さんに由来します。
上記の情報では、輸入元の社名が由来ということになりますが、番組では、ホッチキスの由来は開発者の名前であると紹介されました。
ホッチキスという名前の由来は諸説あって、番組で紹介された通り、ホッチキスの開発者であるベンジャミン・バークリー・ホッチキス(B.B.Hotchkiss)に由来するとの説もあります。
開発者のB.B.ホッチキスさんは、ホッチキス社の創業者の兄であるという話が「なるほどザワールド」というTV番組で紹介されました(1994年)ので、両説とも間違いというわけではないようです。
ちなみに、文献的な証明はされていないですが、両者がコネチカット州出身であることや、親族の証言などを総合すると、状況としては真実である可能性が高いということになっているようです。
バイキング(Buffet)
自分で料理をとりにいく、セルフサービススタイルの食事を「バイキング」といいますが、本来の英語はBuffetといいます。フランス語読みもビュッフェと聞けば馴染みがあるかと思います。
この由来は明らかで、帝国ホテルが「imperial viking」というレストランで、日本で最初にビュッフェスタイルの食事を提供したことに端を発します。
日本で最初のバイキングは1958年のこと。当時の帝国ホテルの社長である犬丸徹三さんが、デンマークコペンハーゲンの北欧式ビュッフェ「スモーガスボード」からアイデアを得て始めました。
imperial vikingの由来は、1958年の映画「バイキング」の食事シーンが印象的であったことと、北欧といえば「バイキング(海賊)」という2つのことからです。
当時好評を博したバイキングは、初任給が12,800円だった時代に、ランチで1,200円にもかかわらず、連日行列ができるほどだったとか。
今は街に溢れていますよね!
電子レンジ(microwave)
電子レンジは、食品のあたためから調理まで、今ではなくてはならない生活家電ですね。
日本で最初の電子レンジは1961年にシャープの前身である早川電機から発表されました。
レンジは、料理用のかまどであるコンロを備えた料理台のことを指しますよね。
料理用の箱で、電気で動くことから「電子レンジ」!
わかりやすい由来ですね。
ノートパソコン(Laptop)
海外でも、Laptopというポータブルコンピュータの中で3kg以下のものをnotebook computor(ノートブック・コンピューター)と呼びます。
折りたたみ式でブリーフケースに収まるものです。
見た目的にも納得ですよね。
ノートパソコンが和製英語と言われるのは、どちらかと言えばパソコンの方にあります。
パソコンは、パーソナルコンピューター(personal computer)の略で日本ではお馴染みですが、海外ではパソコンと言っても通じません。computerとかlaptop、notebook computerとか言わないとだめですね。
会話の流れとか、共通認識でnotebookといえば通じる場合もあるかもしれませんが、普通に使うとあの紙のノートのことと誤認されるので、computerという言葉は必須ですね。
ストーブ(Heater)
ストーブ(stove)いう単語は外国にもありますが、海外でいうストーブは、薪や石炭を燃やすことで熱を得る調理器具と暖房器具を兼ねたものを指し示します。
日本では暖房器具としてストープという名前を使っていますが、調理器具にはかまどがあることと、日本のガス器具メーカーが調理に使う器具に対して「薪」や「石炭」をイメージさせる「ストーブ」という言葉を使わなかったことに由来するそうです。
海外でストーブというと調理に使うコンロのことも指すことから、会話の中で誤解をうけるかもしれませんね。
全く「?」になるよりも、言葉があるけど意味が少し違う方がやっかいかも・・・。
コンセント(Outlet)
コンセントという言葉は、古くは大正13年に発行された規程の中で「コンセントプラグ」という言葉で使われていたようです。
その後この言葉が、挿す方(プラグ)と挿される方(コンセント)に分けて定義されることで、あの壁に設置してあるプラグの受け口のことを「コンセント」と呼ぶようになりました。
詳細な由来についてはいまひとつわかりませんでしたが、concentric(集中する)という言葉があることから、電気が集中するという意味でコンセントという言葉ができたという話もあります。
いずれにせよ、コンセントは海外では通じませんので、outletと伝えましょう。
ちなみに、outletは出口という意味です。
ブランド品を安く買えるOUTLETも言葉としては同じで、商品の出口(販路)である店舗のことを示すそうです。
まとめ
日本では、日本でしか通じない和製英語があります。
月曜から夜ふかしで紹介された和製英語について、その由来をちょっと突っ込んで調べてみました。
普段使っている言葉なので、外国でもついつい通じるものだと思って使ってしまいますが、外国人の皆さんにとっては「????」って感じになってしまいますね。
番組内のみなさんの英語力は、聞き取る事はできているけど、英語を喋るというところは苦手な印象でした。
聞くのは単語を拾っていけばなんとなくわかる部分がありますが、喋るとなるとなかなかむずかしいですよね。でも、なんとなく単語をつなげていけば気持ちは伝わる!
ということで、東京オリンピックの際には、物怖じせず親切に対応したいものです。
最後までご覧頂きありがとうございました。
2020-03-03