世界中で新型コロナウィルス の感染拡大対策がとられ、3月は日本だけでなく世界中の主要都市で外出や経済活動が自粛されていますね。
ここで気になるのは2020年開催の東京オリンピックについて。
このまま7月に開会式を迎えることができるか否かは、非常に重要な関心事です。
個人的見解にはなりますが、東京オリンピックの開催はかなり難しいと考えています。
<2020年3月24日追記>
21:30ごろ、安倍首相が東京オリンピックの延期(1年以内に開催)を発表しました!
現状ではそのまま開催は難しいとのことで、安心して開催できる状況になるまで延期とし、2021年夏までには開催することになるとのことでした。
開催日程・会場確保など様々課題がありますが、これを乗り切れば日本の株も上がるというものですね。関係者のみなさんにはかなりの負担になろうかと思いますが、成功にむけた準備に期待したいです!
チケット払い戻しなどの現時点で分かっている情報について書きます。
Contents
東京オリンピックの開催が難しいと思う理由
個人的には、東京オリンピックの開催は難しいと考えています。
数年かけて会場を準備してきたという事情や、56年ぶりの東京開催(2回目)ということで、中止になってしまうとすれば非常に残念ですね。しかし、東京オリンピックは少なくとも延期になるのではないかと予想しています。
開催ができなくなると、オリンピック開催で見込んでいた経済効果や、7月開催を念頭に進めてきた準備が水泡に帰すとのことはありますが、何より新型コロナウィルスの収束の目処がまだ見えていませんので、そのまま開催というわけにはいかないでしょう。
ということで、延期が発表されました(2020年3月24日)。
オリンピックは日本だけの問題ではなく、世界中の国々が関与するイベントです。
国内のイベントであれば、日本の新規の罹患患者がかなり減ったとか、感染拡大が収束したという理由で、徐々に開催可能になります。
しかし、オリンピックは国際大会ですから、日本の感染拡大が収束したとしても、諸外国の状況にも左右されます。
そして、世界的に見れば急速に拡大している新型コロナウィルスが、急速に収束するとは考えにくいです。オリンピックは7月の開催ですが、諸般の準備の関係からGWくらいまでに収束の目処が立たなければ、開催するとの判断はくだせないと考えます。
また、開催を決定した場合でも、国際的な人の行き来が制限され(各国の入国制限など)、入国時に14日間の観察期間が設けられている状況で、滞在先などが確保できるかというとかなり疑問です。
ただでさえ、滞在先は足りないというのに・・・。
もちろん、入国制限が7月まで続くかどうかはわかりません。しかし、3月に制限されている状況で、物凄い数の人が集結することが明らかな状況に対して制限がないとは考えにくいのではないでしょうか?
そして、新型コロナウィルスがある程度収束し、東京オリンピック開催が決定されたとしても、もし東京で再度感染拡大を起こすリスクを考えると、なかなか開催には踏み切れないのではないでしょうか?
多くの方が興奮するオリンピックですから、結果に歓喜し、周囲の観客とハグしたり、大きな声で盛り上がったりと、感染のリスクがどんどん上がってしまいます。
仮にマスクの義務化や消毒の徹底などを考えても、マスクを正しくずっとつけていられる方が何割いるでしょうか?そもそもマスクに感染予防効果はないとの話もありますし、消毒液が足りるのかという問題もあります。
2020年3月22日の報道によると、国際オリンピック委員会(IOC)は、『開催の判断が数日か数週間以内に行われる可能性がある』と発表しています。
最終的な決定権は国際オリンピック委員会にあるようですので、遅くとも4月中旬には東京オリンピックの開催可否が決定するでしょう。
なお、2020年3月20〜22日に実施された読売新聞社の全国世論調査によれば、69%の方が「開催延期する方がよい」と答えています。
国内だけでもイベントなどは中止になり、海外では家から出ることさえ制限され、レストランなどは営業禁止されているような状況がある中ですので、オリンピック開催は少なくとも延期すべきと考えるのは当然ですよね。
あと、オリンピックの選考を兼ねた大会が中止になっていることも見逃せません。選手がしっかりとした選考を受けた上で参加できるのか?選手が東京にきてくれるのかということも心配です。
結局は、何を優先すべきかということだと思います。
ここで、興味を引かれたツイートを紹介します。
日本の政府は、見習って欲しい。
どうして血の通う言葉が出ないのか? #コロナウイルス速報#コロナウイルスに負けるな#安倍政権 #日本 #COVIDー19#ヨーロッパ #ドイツ #東京オリンピック中止https://t.co/R0nSHllBar— しん (@Dty47s) March 22, 2020
リンクでは、ドイツのメルケル首相の声明が紹介されています。ドイツ政府のHPに掲載されている内容(英語)はこちら。
コロナウィルスに負けないよう、私たちも行動を考える必要がありますね。自分の身は自分で守るしかありませんが、でも少し周囲のことを考えられるとみんなが守れるということかなと。
少し話がそれましたが、もし東京オリンピックが延期・中止になった場合、気になるのはチケットの払い戻しについてです。高額なチケットも多数ありますので、2020年3月22日時点の情報と個人の見解を記載します。
東京オリンピックチケットの払い戻しは?
もともと、東京オリンピックのチケットは、キャンセルや変更は認められていません。
払い戻しについても、オリンピックのチケット規約上の「公衆衛生に関わる緊急事態」に該当するとのことで、払い戻しは不可との報道があります。
東京オリンピックのチケット、規約上「払い戻し不可」
新型コロナで中止の場合「公衆衛生に関わる緊急事態」に当たるとのことです。https://t.co/AENJTujRz7
— ハフポスト日本版 / 会話を生み出す国際メディア (@HuffPostJapan) March 18, 2020
一方で、新型コロナウィルス関連で開催中止したイベントの中にはチケット代金を返金している場合も多いです。
東京マラソンの一般ランナーには返金はありませんでしたが、結構なイベントで返金対応があったのではないでしょうか。スポーツイベントについても、規約はどうあれ返金に応じている場合が多い印象です。
では、オリンピックに話を戻します。
オリンピック組織委員会が払い戻ししないとの決定をしたらそれまでなんですが、マラソン競の会場が東京から札幌に変更した時には、払い戻しの対応がありましたよね。
あと、規約を確認すると、第39条には「セッションが中止した場合は、チケット購入者は、東京2020チケット規約に従って払戻しを申請することができます」とあります。
拡大解釈にはなりますし、あくまで私見ですが、経済対策云々と騒がれている中ですので、チケットの払戻しはあるのではないかと予想しています。
チケット代金を徴収し、その費用は何に使われるのかに対する説明を必要ですし、返金に対応することで、そのお金が他の経済活動に回される可能性もあります。
チケットを購入された方としては、そのほかの費用(ホテル代や移動費)も嵩んでいるところではありますし、それらが全てオリンピック価格ですから、チケットは払い戻しを切に希望するところですよね。
では、オリンピックのチケットについては、組織委員会の判断というところですが、ホテルについてはどうでしょうか?
オリンピック価格で購入し、しかもキャンセル不可という方も多いのではないでしょうか?
ツイッターでは、以下の内容が投稿されています。
オリンピックチケット当たって東京のホテルを予約してるんだけど、ビジネスホテルで1泊ダブルルーム50000円でキャンセル不可の商品。多分オリンピック価格。今の状況ではオリンピック中止か延期もありえるので心配になりホテルに問い合わせしてみた。オリンピック中止や延期になったら全額返金OKらしい
— masako (@makorin501) March 12, 2020
航空券などのチケットも、結果として渡航制限があるからということで、手数料なしでキャンセルできますしね。
ということで、まずは滞在予定のホテルに確認することが大事ですね。
キャンセルできないといっても、規定では仕方ないことですし、キャンセルできたらラッキーというスタンスで!
ということで、ホテルなどがキャンセルポリシーを度外視してキャンセル対応を進める中で、オリンピックのチケットは払い戻し不可というのは、無理があるように感じます。
なので、オリンピックチケットの払い戻しはあると考える次第です。
では話題を変えて、簡単にオリンピック中止の事例について紹介します。
オリンピック中止の過去事例は?
オリンピックは、1896年にギリシャのアテネで開催された大会に始まっています。すでに120年以上の歴史がありますが、その中で開催が中止となったのは3大会のみです。
- 1916年のベルリン大会(ドイツ)
- 1940年のヘルシンキ大会(フィンランド)
- 1944年のロンドン大会(イギリス)
これらの大会は、全て世界大戦(戦争)を背景に中止されています。
世界が戦争しているなかオリンピック開催してしまうと、健全なスポーツの大会が変な方向に進んでしまいそうですよね・・・。
ちなみに、1940年のオリンピックは、東京で開催される予定であり、史上初めて欧州以外での開催を予定していましたが、日中戦争のために東京が開催権を返納し、ヘルシンキ大会になったという経緯があります。
東京オリンピックは、そういう星の下なのでしょうか・・・。
なお、過去の大会では中止されていても、1年延期みたいなことはないようです。
一方、2016年のリオデジャネイロ大会は、当時流行していた「ジカウィルス」にも関わらず開催されています。
ジカウィルスは、2016年・世界保健機関(WHO)から「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」が宣言されたにも関わらずです。
だからオリンピックできるよねという話ではありませんよ。
私は2020年で36歳になりますが、今までこんなに行動制限があった記憶がないことからもオリンピック開催は難しいと感じます。
まとめ
オリンピックの開催可否について、私見を書きました。
最終的には国際オリンピック委員会が決定することになりますが、現在の状況を勘案すると、開催に前向きにはなれないな〜という状況です。
経済的な影響などはもちろんありますが、何より日本が感染拡大の引き金を引いてしまうという事態は回避しないといけないように思います。
そして、オリンピックで感染拡大したら、それこそ全ての事業が止まる事態にも発展しかねません。
種々の課題や政治的な判断などあると思いますが、賢明な判断がくだされることでしょう。
我々も、デマに惑わされず冷静に行動しないとですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
2020-03-23