記念日の話

4月23日は消防車の日!制定したモリタホールディングスの歴史は?

4月23日は、「消防車の日」ということをご存知でしょうか?

消防車の日は、消防車の生産で国内トップシェアを誇る株式会社モリタホールディングスが制定した記念日で、同社の創立記念日にあたります。

 

「消防・防災意識の高揚と防火対策について考える機会としていただき、火災や災害から「一人でも多くのいのちを救いたい」という願いから制定を行いました。」

 

とのことで、4月23日の「消防車の日」の他に、8月5日のはしご車の日(8と5ではしごとの語呂合わせ)も制定しています。

 

火事が起きたときに命を張って助けてくれる「消防隊員」の方にも心から感謝したい日ですね。

 

ということで、消防車の日を制定した株式会社モリタホールディングスの歴史や事業などについて調べてました!

 

Contents

株式会社モリタホールディングスの歴史は?

株式会社モリタホールディングスは、1907年に「森田正作」さんが創業した会社です。創業の地は大阪市(現在の中央区西心斎橋)で、消化器や消防ポンプの製造販売会社「火防協会」をはじめます。

 

この会社は、消防事業における日本の先進企業であり、1910年に日本で最初のガソリンエンジン付消防ポンプを制作しました。

Morita Museumより引用

江戸時代や明治時代の日本では、消火器具は多くなく、手押しポンプ(龍吐水:下の写真)が唯一の機械力であったことから、消火活動の機械化という意味ではかなり先進的であったと考えられます。

京都市消防局HPより引用

 

1917年には日本初の消防ポンプ自動車を完成させます。

Morita Museumより引用

 

 

ただし、機械化・近代化の波は欧米の方が先行していましたので、消防車の歴史を調べていくと、消防車についても欧米が先行しています。

日本の消防の歴史を調べていても、欧米からの消防ポンプや消防車の輸入の話が多くあります。

もちろん、この輸入についてもモリタホールディングスは絡んでいますよ!

森田正作社長は、6ヶ月間欧米を回って消防車についての研究を進めるとともに、ドイツ・ベンツ自動車(株)の東洋総代理店権利を取得します。

ちなみにドイツ・ベンツ自動車(株)の消防車(ポンプ車)は、日本に初めて導入された消防車であり、1911年に大阪市が輸入しました。

 

その後も、消防事業に集中して事業を展開し、1957年には12m油圧駆動式はしご付き消防自動車を、1971年には日本初の40mはしご付消防自動車を開発します。

1991年には、消防自動車初のグッドデザイン賞を受賞(詳細はこちら)するなど、消防車業界のトップランナーとして、走り続けています。

 

なお、事業展開は、1960年に消火器分野に進出1994年に環境分野(ゴミ処理やリサイクル処理など)にも進出しています。

 

海外にもしっかり進出していて、南京と香港に事業所を構えている他、2016年にはフィンランドのBRONTO SKY LIFT OY ABを子会社化しています。

 

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株式会社モリタホールディングスの国内シェアは?

消防事業のトップランナーとして、技術を磨き上げてきたモリタホールディングスは、消防車両事業での国内シェアは57%を占めています。

また、消防関連事業として消火器では32%シェアです。

 

また、事業展開している産業機械分野では、切断機の国内シェアが59%、あと環境車両事業では、衛生車(バキュームカー)のシェアがなんと85%です。

シェアについての記載はありませんが、ゴミ収集車とか散水車など、縁の下の力持ち的な働く車をいろいろと作っています。

 

消防関連事業を軸としているモリタホールディングスは、グループ会社が23社あります。

 

モリタホールディングスの経営理念は、「当社は、心を込めたモノづくりと、絶えざる技術革新によって『安全で住みよい豊かな社会』に貢献し、真摯な企業活動を通じて社会との調和を図ります」とあり、しっかりとこの理念を体現した形で事業展開されています。

 

まとめ

消防車の日は、株式会社モリタホールディングスの創立記念日であり、消防・防災意識の高揚と防火対策について考える機会にしてほしいとの願いから制定されています。

 

制定したモリタホールディングスは、消防車をはじめ、社会のインフラとしてなくてはならない特殊車両(バキュームカーやゴミ収集車など)も製作しています。

 

消防士さんがいるとともに、こういう企業があるからこそ安心して暮らせますね!

 

ちなみに余談ですが、消防車はなぜ赤いかって知ってます?

国が制定している基準(道路運送車両の保安基準)で、「緊急車両の車体の塗色は、消防自動車は朱色(赤)、その他の緊急自動車は白色とする」と定められています。

なぜ消防車だけ朱色かということは諸説あるようですが、日本で最初に輸入された消防車が赤だったことというのが有力なようです。

その他にも、赤が注意をひく色であることや、炎を連想させ警火心を呼ぶためとも言われています。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

2020-04-23