雑多な話

西松建設・高瀬伸利社長の経歴は?業績や進行中のプロジェクトも調査

新型コロナウィルスに伴う緊急事態宣言を受けて、大手建設会社の「西松建設」「工事中止」の方針を打ち出しました。

感染拡大のリスクを下げるという意味での英断ではありますが、工期が延長してしまうため、業界内ではかなり波紋を呼んでいるようですね。

 

この決断をした西松建設の社長は、髙瀬伸利(たかせ・のぶとし)さんです。

西松建設という名前はきいたことがありますが、社長の経歴や現在の業績などについて調べました!

 

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西松建設社長・髙瀬伸利さんの経歴

西松建設社長の髙瀬伸利さんは、1957年9月14日生まれ。社長就任は60歳の時です(2018年)。

1980年に千葉大学工学部建築工学科を卒業して、西松建設に入社し、西松建設一筋でキャリアを積み重ねてこられました。

入社以来、オフィスビルや文化・教育施設、商業施設などの建築物を建設する部門に所属していたようです。西松建設での経歴は以下です。

  • 2010年:建築施工本部長兼建築部長(執行役員)
  • 2011年:関東建築支社長(取締役・常務執行役員)
  • 2017年:関東建築士者社長)取締役・専務執行役員
  • 2018年:代表取締役社長

 

代表取締役異動時の理由では、「中期経営計画2020を推し進め、社業の一層の発展を目指すもの」との発表があり、経営陣の若返りのためとの記事もありました。前社長の近藤晴貞さんから5歳の若返りです。

 

就任時には、「フロービジネスと、ストックビジネスのベストマッチを考えていく」とコメントしていいて、建設事業とともに、都市開発や不動産事業なども強化していくとコメントされています。

建設はもちろんのこと、開発・不動産事業本部を通じた街づくりや商業施設・オフィスビルの運営も積極的に手がけています。

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西松建設が手掛けたプロジェクト

西松建設は、国内外でたくさんのプロジェクトを手がけています。

 

2019年に竣工(建築が終了)した施設は以下です。

  • 末日聖徒イエス・キリスト教会 那覇集会所(沖縄)
  • ロジクロス横浜港北(神奈川)←物流施設
  • 株式会社加藤製作所群馬工場(群馬)
  • NCRe玉川学園(東京)←玉川大学提携の女子寮
  • SOSiLA川越(埼玉県)←物流施設
  • 大仏山メガソーラー発電所(三重)
  • JA徳島構成連 阿南医療センター(徳島)←医療施設
  • 住友不動産渋谷タワー(東京)←オフィスビル

 

マンションも建設しています。

  • シティハウス赤羽レジデンス(東京)
  • シティタワー恵比寿(東京)
  • アルファステイツ本町六丁目(愛媛)

 

海外でも活躍しています。

  • 第2タンロン工業団地 第11、12貸工場(ベトナム)
  • 日精テクノロジーベトナム第三工場(ベトナム)
  • VINA ITO工場(ベトナム)
  • セト・ベトナム第2工場(ベトナム)

 

インフラ工事も実施していますので、かなり幅広く事業を展開しています。

 

進行中のプロジェクト情報は十分に収集できませんでしたが、以下の現場を担当しているようです。

  • 渋谷宇田川町開発計画(飲食店・物販店舗建設)

国内外で活躍している会社ですので、回っている現場も多いはず。

今回は7都府県に対する緊急事態宣言を受けての対応ですので、全ての工事が中止というわけではありませんが、都市部の大きなプロジェクトに影響が出そうですね。

 

西松建設の業績は?

西松建設の発表した情報を参照すると、2019年3月期の売上高は3,493億円、営業利益は249億円でした。

売上高利益率は7.14%で、2015年3月期の2.54%からかなり改善しています。

 

ちなみに、現在進行中の西松建設の経営計画では、海外事業や開発・不動産事業を伸長させることで、営業利益300億円を目指しています。

ビジョンは「新しい価値をつくる総合力企業へ」ということで、価値提供を通じて社会に貢献し、会社を成長させると発表されています。

 

髙瀬社長は、この「新しい価値を提供する」ために就任したということですね。

 

2020年の業績予想では、売上高3,750億円(前年比+7.4%)、営業利益250億円(+0.3%)とされているので、順調に伸びていると捉えることができますが、今回の工事中止の発表や、新型コロナウィルスの影響などで業績が伸びない可能性も考えられますね。

工期延長は、業績に対してかなり影響をあたえそうですが、社会情勢を加味してのことですね。

 

西松建設はどんな会社?

西松建設は2019年に、総合建設業(ゼネコン)として初めて「健康経営銘柄」に選定されました。

健康経営銘柄とは、経済産業省と東京証券取引所が共同で実施している企業の認定制度です。健康経営とは、従業員の健康への配慮を単なる人事・労務管理と捉えるのではなく、利益をもたらす経営戦略として考え実践することであり、この選定対象は基本的に1業種に対して1企業です。

従業員の健康を保つことが、長期的な社員の生産性向上に資することから、健康に対する対応として、長時間労働対策メンタルヘルスへの対応などについて、会社として取り組まれています。

 

この健康経営の一環として、「緊急事態宣言に伴う、工事の中止」といった対応を進めたということですね。

 

関連企業にも影響を与える決断であることから、なかなか判断の難しいところだと思います。髙瀬社長の決断力の賜物ということでしょうか?

 

まとめ

新型コロナウィルス感染拡大防止のための緊急事態宣言に伴い、工事中止を発表した西松建設の社長さんや業績などについて調べました。

テレワーク・在宅勤務などができる業種については、そういった対応ができますが、建設は現場で動かなければ進まないという中ですので、工事中止の決断は社員や工事関係者の皆さんの安全確保のためということでしょう。

健康経営銘柄を取得している企業らしい決断ですね。

なお、営業担当社員については在宅勤務で対応しているそうです。

 

自粛により経済活動の停滞を懸念する声がたくさんありますし、経済と感染症拡大のどちらを優先すべきか、そのバランスは?といったことには答えがありませんが、今回の決断があったことで、議論がすすむことはとても良いことだと感じました。

 

それにしても、新型コロナウィルスには早く収束してほしいですね。可能な限りの外出自粛で感染拡大が食い止められることを切に祈ります。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

2020-04-13