銅の殺菌効果を生かした製品が注目を集めています。
外出の機会がこれから増えていく中で、ウィルスに感染するリスクを少しでも下げるために、手すりやつり革、エレベーターのボタン、ドアノブなどには極力触りたくないという方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、銅の殺菌効果に着目した製品を紹介するとともに、銅はなぜ殺菌効果があるのかというところも解説していきます。
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銅製の抗菌グッズ
靴を履いてない時に靴の中に10円玉を入れておくと臭いが軽減される・花瓶の中に銅を入れておくと花が長持ちするといった話を聞いたことがありますか?
銅には、雑菌の繁殖を抑える効果があります。
このため、靴の中にいる臭いの元になる菌の繁殖を抑えたり、花瓶の中の雑菌の繁殖を抑えることで、上記の効果が現れます。
外出時や仕事中に、2m程度のソーシャルディスタンスを確保するとか、できるだけ感染予防につながるような行動が求められる中で、銅の殺菌作用に注目した商品も話題になっています。
例えば、GILDdesignさんが発売している「純銅削り出しアシストフック」。
GILDdesign HPより引用
銅を電車のつり革がかかっているバーに引っかかるようにデザインしてあります。通勤の時につり革を握らないようにしているという声をもとにデザインされた商品で、商品化までわずか1ヶ月程度。かなりのスピードです!
この商品のHPを見ていただければわかりますが、エレベーターのボタンを押したり、ドアノブにひっかけて開けたりと、ウィルスが気になる場所にいろいろと使えます。
また、銅は導電性があるので、スマホの操作にも使えます。
今のニーズに合致している商品ですので、2020年5月19日現在品切れ状態で出荷と発注が見合わせられています。次回の注文開始予定は5月末です。
同様の商品は他にもあります。
桂記章HPより引用
石川県の桂紀章さんも、銅製のアシストフックを製作し販売しています。
こちらも、2020年5月19日時点で商品品切れ中であり、5月19日に注文しても6月中旬以降の発送予定です。
BronzeBankの商品は、少しお値段高めですが、収益の一部が日本財団に募金されます。
純銅99%で、機能はGILDdesignの商品と同様です。配送料込みで3,000円程度ですが、在庫があります。
他にも、銅製のテープやシールを利用して、不特定多数の方が利用する場所やドアノブなどの感染対策をすることも一案です。
薄い銅(金箔ならぬ銅箔)が表面にコートされているテープは、ドアノブに貼れば表面に銅が露出した状態になるので、銅の殺菌効果を得ることができます。
玄関のドアノブは帰宅して最初に触れるところなので、ここに殺菌効果があれば、安心できますし、オフィスのドアノブに貼っておけば、感染を予防する手段の一つになります。
不特定多数の方が使うエレベーターなどには、フィルム状のシートを貼ることで、感染予防にも繋がります。
個人としてできるだけ触らないようにという対策もできますが、ちょっと面倒だったり忘れたりしてしまう方もいらっしゃると思うので、マンションの管理とかをされている方は対策として検討してはいかがでしょうか。
また、自宅の手すりや、帰宅してから手を洗うまでに触れる場所で、シートが貼れて対策できそうなところにも、こちらを貼れば感染予防対策になります。
他にも探せばいろいろあります。
こういうグッズは結構すぐになくなってしまうので、早めに購入することをオススメします。
外出時のオススメ商品を紹介
続いて、外出時のオススメ商品です。
もちろん、最初に紹介したアシストフックも外出時にこそ必要な商品ですが、この項目では、携帯しておくと便利な商品を紹介します。
最初は、銅イオンを含む除菌スプレーです。
アルコールは結構品薄状態になっててなかなか買えないし、アルコール臭が気になるという方もいらっしゃると思います。
KIETAの消臭除菌スプレーは、銅イオンの他に銀イオンと亜鉛のイオンを含みます。
これらの金属イオンは殺菌効果・抗菌効果があると言われていますし、アルコールを含まないので、無臭ですしベタベタしたりもしません。
例えば職場で使っているキーボードやマウスなどを念のためこういうものをスプレーすれば対策になります。
あと、マスクの外側にスプレーしておけば、銅イオンがウィルスを殺菌してくれます。
あまり使いすぎるとすぐになくなってしまいますが、どうしてもという時のために一本携帯しておくと便利です。
銅をつかったマスクケースもあります。
マスクケースは一時話題になりましたし、今後の生活でマスクは必須という雰囲気になっていくので、マスクケースがあれば、食事の時とかに便利です。
抗菌コートされているものが多いですが、このマスクケースは銅の粉末を含んでいます。銅は効果が半永久的に続きますし、人体にも無害なので安心です。
お金の除菌にも使えますが、この状況ですのでキャッシュレスの方がリスクは少ないですし、クレジットカードなどの除菌に使えば、かなり感染対策になりますね。
マスクも銅素材を使ったものが売られています。
マスクは使い捨てが望ましいという意見もありますし、マスクも店舗にある程度でてきているのでなくなってしまうというリスクは少ないですが、洗えるもので、しかも抗菌効果があるなら衛生的によいですね。
銅自体は半永久的に効果がありますので、大事に使えば長く使うことができます。
ちょっとお高い商品ですが、自作のマスクよりもしっかりフィットするので、作る手間を省くという意味で検討の余地ありです。
銅の殺菌作用について
最後に銅の抗菌作用について解説します。
銅をはじめとする金属イオンは殺菌作用があるということが実験的に確かめられています。
アメリカのNIHがやった実験では、新型コロナウィルスが段ボール・ステンレス・銅の上でどれくらい生きていられるかという実験です。
結果を以下に示します。
段ボール | 24時間 |
---|---|
ステンレス | 48〜72時間 |
プラスチック | 72時間 |
銅 | 4時間 |
銅がダントツで短いです。(関連ページ)
これは、銅がイオン化して作用するもので、「銅の微量金属作用」というらしいです。
銅製の三角コーナーや排水口のゴミ受けを使用すると、ヌメリや臭いを抑えてくれる効果があるのはこの雑菌の繁殖を抑える作用によります。
では、銅はなぜ殺菌作用があるのかというと、銅のイオンが細菌やウィルスの細胞膜などを破壊するからです。
どのように破壊するかというと、細胞膜を維持するために必要な酵素などのタンパク質の機能を低下させたり、水分と反応して活性酸素が細菌やウィルスの周囲で発生して、タンパク質などを分解することによります。
酵素というのは、タンパク質などの生体成分を作る時に反応を促進させるものです。
これが働かないと、細胞膜を新陳代謝(リニューアル)できなくなるので、どんどん弱ってしまい、正常な状態を維持できなくなります。
殺菌に必要な銅イオンの濃度は0.04ppmと推定されています。ppmは、part per millionの略で、百万分率と言います。
%は百分率といいますね。100個のボールの中に赤いボールが1個あれば、赤いボールの含有率は1%です。
1ppmは、100万個のボールの中に赤いボールが1個ある状態になります。
0.04ppmは、1億個のボールの中に赤いボールが4個ある状態になります。
かなり低い濃度です。
逆に説明がわかりにくいかもしれませんが、かなり低い濃度であるということを言いたかったんです。
まとめ
今回は銅の抗菌グッズについて紹介しました。
銅のテープや銅板はなどはホームセンターなどでも売っているので、例えば玄関の下駄箱の上の棚など、普段小物をおいたりするところに銅のシートを引いて、財布や鍵などの持ち物を殺菌するなどの対策もできます。
銅イオンを含む水であれば、アルコール消毒液とはちがってにおいがありませんし、銅を含むシートなどを利用することで、濡れずに殺菌することも可能です。
これからの生活はこれまでよりも気を遣う必要が出てくるので、一つの方法として銅を使うようにすれば、対策の幅が広がります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
2020-05-19