先日,会社の人間ドックの一環として,胃部X線検査,通称バリウム検査を受けてきました.初めての検査だったので,実施前はかなり不安でしたが,終わってみると意外とあっけないものだなという印象でした.
今回は,その時の体験談を,感想を交えてお話します.また,検査後の注意点についても書いておくので,人間ドック受診前の情報として参考にしてください.
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人間ドックでバリウム検査を受ける
私の勤めている会社では,毎年人間ドックを受診させてくれます.会社が契約している病院や検診センターであれば,受ける場所は自由に選べるシステムになっています.
今回は知り合いの評判を聞いた上で,自宅から電車で10分ほどの大阪府北摂の人間ドック専門の検診センターで受診することにしました.
通常は胃カメラを選んで受診するのですが,6月時点に予約電話を入れると,10月末まで胃カメラの空き日がないということでした.そこで,他の病院に予約電話をするのも億劫だったので,バリウム検査を選択することにしました.
正直,バリウム検査はしんどそうなイメージだったので受けたくなかったのですが,何事も経験だなと自分に言い聞かせて当日を迎えました.
バリウム検査について
バリウム検査は,胃部X線検査とか上部消化管造影検査とも呼ばれる,食道・胃・十二指腸の病変の有無を調べる検査です.
バリウムというX線を通さない造影剤を飲むことで,食道や胃での食物の流れを写したり,体を回転することで胃の壁にバリウムを付けることで胃の粘膜を撮影し,胃炎や胃潰瘍,胃がんの有無を判断します.
一般にバリウム検査がツライと言われる理由には,以下のことが挙げられます.
・発泡剤(胃を膨らませるための薬),バリウムがまずい!
・ゲップを我慢しないといけない!
・検査台でいろんな体位をさせられて不快,気持ち悪くなる!
私は,ものぐさからバリウム検査を選びましたが,やったことないとしんどさの度合いもわからないので,やっぱり胃カメラにしとくべきだったんじゃないかとか思ったりしました.
バリウム検査の流れと感想
では,実際のバリウム検査についてお話します.
バリウム検査のために検査室に入ったらまず説明を受け,発泡剤を飲みます.
発泡剤は,胃の中で炭酸ガス(二酸化炭素)を発生するもので,発生した炭酸ガスが胃を膨らませることで病変を見つけやすくするものです.ここで苦しいのがゲップを我慢すること.ゲップをしてしまうと胃の中の炭酸ガスが逃げてしまうので,胃が十分に膨らまないため,再度発泡剤を飲むことになります.
発泡剤に続けて,少量のバリウムを飲みます.
これは発泡剤を胃に入れる用です.最初,バリウムこんだけでいいのか!とココロ踊ってしまいましたが,残念ながらそんなことはありませんでした….
ということで,大きめの紙コップ1杯分(250ccくらい)のバリウムを渡され,X線撮影をしながら一気にバリウムを飲みます.
ここでは,食道を流れていくバリウムを写すことで食道の検査をするためです.バリウムは一気に飲まないとしんどいので,思い切って一気に飲みましょう.検査技師の方からも一気に飲むよう指示を受けました.
そして,とにかくゲップを我慢しながらいろんな体位で撮影されます.
体を傾けたり,逆さにされたり,寝返りを打つように何回転もしたりととにかく体位をいろいろと変えていきます.体位を変えるたびにゲップが出そうになるのをグッとこらえながら,いろんな角度に台が傾いていきます.
指示に従いながら,そしてお腹を軽く押されながら撮影を続け,だいたい10分弱くらいで検査は終了しました.
バリウム検査を受けた感想とコツ
初めてのバリウム検査だったため,けっこう緊張していたし,不安もあったんですが,全体的に考えて,個人的には胃カメラよりラクだったと感じました.
その理由は,以下の2つです.
・バリウムも発泡剤も思ったよりまずくなかった!
・意外とゲップを我慢できたし,我慢できる程度のしんどさだった!
まず,個人差が大きく出るところではありますが,バリウム・発泡剤ともに思っていたほどまずくなかったし,飲む量も想像してたより少なかったです.
粘度は高めですが,飲める程度ですし,味もうまくはないですけど,まずくて飲めないというほどでもありませんでした.
当然味わうようなものではありませんので,ゆっくり飲むとしんどいです.何事も勢いが大事ということで,必ず一気に飲み干しましょう.ゆっくり飲むと検査も長くなりますし,どんどん嫌になっていくと思います.
次に,私にとってゲップが最大の難関と思っていましたが,意外とゲップが我慢できました.一番しんどかったのは体位が逆さまになっている時でしたが,それでも目と口をしっかりと閉じてグッとこらえていたら,なんとか乗り切れました.
ポイントは,検査技師さんのアドバイス!
「ゲップがでそうになったら空気を飲み込む感じで我慢してください」と言われたので,その通り目も口も固く閉じて空気を飲み込んでいたら,ゲップは出て来ず,胃の中に空気がとどまってくれました.
実は,去年胃カメラを受けた時に,胃カメラでも胃の中を空気で膨らます工程があり,その際に思いっきりゲップしてしまってしんどい思いをしたので,それに比べるとそんなに高いハードルではなかったというのが正直な感想です.
検査後の注意点
検査が終わってみると10分程度しか経過していなかったということもあり,なんか意外とあっけなく終わったな〜ってというのが感想です.
検査後には下剤をもらいました.バリウムが体内にずっと残っていると固まってしまって,腸閉塞をおこす可能性があるため,速やかにバリウムを排泄する必要があります.
下剤の量は通常の排便回数に応じて調節するようです.私の場合は1日1回お通じがあるため,検査直後に3錠,夜までにお通じがなかったら1錠という指示をうけ,その場で3錠の下剤を飲みました.
また,排泄を促すために水を2L以上飲むようにとの指示をもらったので,その日はずっと水を飲んでいました.そして検査終了後4時間くらいで最初のお通じがあり,その後3回くらいトイレにいって,だいたいバリウムを出せたかなという感じになりました.
検査の後は,水をしっかり飲みながらリラックスでき,容易にトイレに行ける環境に身を置くことをオススメします.つまりさっさと家に帰ってゆっくりした方がいいということです.
ちなみに,バリウムが排泄できない場合は,救急対応にもなるそうなので,便秘気味の方は要注意ですね.水を多めに飲むことと,ちょっと歩いたりして運動すると,排泄が促されて良いと思います.
まとめ
バリウム検査は多少のしんどさはありますが,個人的にはそんなに負担感は大きくなかったなと感じています.過去に比べると飲むバリウムの量は少なくなっているそうですし,バリウム自体もそんなにまずくはないかなと思います.
もちろん,麻酔下で胃カメラっていうのが一番ラクですが,あまり麻酔をかけるのもリスクがあるし,胃カメラはやっていただく方によって技術にばらつきがあるので,ゲップ我慢など,自分の中で完結できるバリウム検査はアリだなと感じました.
今回初めて受けて,ポイントだなと思ったのは以下の点です.
・発泡剤とバリウムは一気に飲む!
・ゲップが出そうになったら喉を締めながらグッと息をのむ!
・検査が終わった後はとにかくたくさん水を飲む!
バリウム検査は胃カメラと検査できる内容が異なるとも言われてますので,隔年で交互に受けるというのもよいかもしれません.
2019-08-08