夏はいろんな街でそれぞれ独自のお祭りが開催されますよね.
岡山で開催される夏の風物詩といえば「うらじゃ」です.
今回は2019年の開催概要に加えて,うらじゃの由来や魅力についてご紹介します.
Contents
2019年(第26回)うらじゃの開催概要
うらじゃは,毎年8月の最初の日曜日とその前日の土曜日に開催されます.
2019年は8月3日(土),4日(日)の10時〜21時です(少雨決行,荒天中止).
市役所筋と表町商店街を中心に,岡山駅前,市内の公園,イオン岡山内に演舞場として踊り会場が設けられます.フィナーレの総おどりは,20時から市役所筋です.
2019年の踊り連紹介ページでは,118団体(+県外連として4団体)が紹介されています.
昨年の情報では,踊り子が6000人,来場者数は88万人で,とても人気の高い賑やかなお祭りであることがわかります.
うらじゃの由来
岡山の有名なお話のひとつが桃太郎伝説です.桃太郎伝説の重要な登場人物が鬼であり,この鬼のことを「温羅(うら)」といいます.
岡山の方言では,「〜です」を「〜じゃ」と言うので,もし温羅が現れたら「温羅じゃ!温羅じゃ!」と言います.
ということで,お祭りの名前が「うらじゃ」となりました.
では,温羅伝説とうらじゃ(お祭り)の始まりについて少し詳しくご紹介します.
温羅伝説
温羅(うら)=鬼ですが,実は温羅はわるいやつじゃなかったというお話があります.
温羅は,朝鮮半島(百済)から吉備の国(今の岡山県)にやってきた大男と言われています.空が飛べて怪力で大酒飲みだったという逸話が伝わっています.
朝鮮半島からやってきた温羅は,鬼ノ城(岡山県総社市)を拠点にして暮らしていたのですが,その地元に製鉄技術を広めたとされています.この製鉄技術によって,鍬(くわ)とか鋤(すき)が作れるようになり,農業が効率よく営めるようになったというお話があります.これはあまり知られていないお話です.
でも,温羅は鬼ですからその見た目から,村人を苦しめているという噂が流れました.
そこで立ち上がったのが吉備津彦命(きびつひこのみこと・桃太郎)で,温羅は吉備津彦命に退治されてしまうというお話です.ここの部分が桃太郎伝説です.
このお話からすると,温羅はちょっとかわいそうですね.
うらじゃのはじまり
うらじゃは,1994年に岡山青年会議所を中心に始まりました.
うらじゃ振興会のHPに記載されている「うらじゃの願い」には以下のことが書いてあります.
温羅(うら)のお話を基にし「共生と融和」をテーマにこの”うらじゃ”はつくられました。”うらじゃ”をきっかけに「郷土の歴史や文化に興味を持つ」ということから「知らなかった歴史や文化を調べ・知る」といった行動を導き、「郷土を誇りに思う心」や「まちを大切にする心」や「人と人との繋がりを大切にする心」を育む活動に繋げ「まちのために行動を起こせる人」の育成を目指したいと考えています。“うらじゃ”の最後に岡山のまちに感謝し、踊り子が自主的にゴミ拾いをして日常に帰るのもこうした気持ちの現れです。
郷土愛を育み,人間性を育むために始まったうらじゃは,2001年から岡山桃太郎まつりの一環として夏開催となり,お祭りのメインイベントとして開催されています.
うらじゃの魅力
うらじゃは,温羅(鬼)を模した独特のメイクと,揃いのコスチュームで参加する各団体の踊りがとても魅力的なイベントです.
“百聞は一見に如かず”ということで,2018年最優秀賞「誉」の翔舞志さん.
続いて,2018年優秀賞「匠」の美踊師さん.
どちらも,見ていて楽しいですね!
通常は,踊り連(団体)として参加し,それを見て楽しむというスタイルですが,2007年より当日参加型の“うらじゃ魂”という踊り連が始まりました.うらじゃに参加したいけど,いきなり踊り連に連絡するのは・・・という方向けです.
そしてうらじゃのメインイベントは,うらじゃのフィナーレを飾る「総おどり」です.
いかにもお祭り!っていう賑やかな感じがいいですね〜!
また,「うらじゃ原曲」と「うらじゃ音頭」もはずせないですね.
うらじゃ原曲はとてもカッコよく,うらじゃ音頭は懐かしい感じ.両方とも違う感じで踊りたくなります!
最後に
岡山の夏を彩る「うらじゃ」に是非ともご来場ください.
知られざる岡山の魅力を再発見できること間違いなしです!
この記事でご紹介した温羅伝説については,岡山の観光地と併せてこちらで紹介されています.また,うらじゃの情報はこちらもご参照ください.
2019-07-13